『AI翻訳革命』を読みました
一昨日(2023年12月2日)『AI翻訳革命 ―あなたの仕事に英語学習はもういらない―』という本を読みました。著者は、国立研究開発法人情報通信研究機構フェローで、自動翻訳に造詣が深い隅田英一郎さんです。下松市立図書館の蔵書です。
この本を読んで印象に残ったのは、日本語と英語の対訳を用いた英語学習の有用性です。2020年以降の機械翻訳では、AIを用いて翻訳の精度を飛躍的に向上させたニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation)に、用例を活用する機械翻訳(Example-Based Machine Translation)の利点を重ね合わせて、さらに翻訳の精度を向上させているようです。
自分の外国語学習を振り返っても、日本語とそれに対応する外国語の例文をセットで丸覚えするのは、外国語の骨組みを作る上では有効な気がします。英語の例では、
このあたりにトイレはありますか? ⇔ Is there a restroom around here?
をセットで覚えてしまい、これを頼りに「このあたりに地下鉄の駅(a subway station)はありますか?」「このあたりにバス停(a bus stop)はありますか?」「このあたりに美味しいレストラン(a good restaurant)はありますか?」と応用する作戦です。文法的な分析も必要ですが、できるだけ多くの例文と語彙をアタマの中に蓄えることが優先です。
もう一つ印象に残ったのは、英語学習は日本人全員に必要かという問いかけです。日本語話者が英語に習熟するには膨大な時間がかかるので、英語でのコミュニケーションは機械翻訳で対応することに決めてしまい、節約した時間を他のことに投資するという代替案です。機械翻訳を使えば、英語に限らず世界に存在する様々な言語の話者と手軽に直接コミュニケーションできるという有用性を強調すると同時に、英語教育の存在意義を問う意見です。
さて、わたしは1年間で英文雑誌のTIMEも含めて100冊の本を読むプロジェクトを勝手に行っていますが、『AI翻訳革命』が今年(2023年)の95冊目になりました。
本日(12月4日)も積極的な氣持ちでリフレッシュしてがんばります!(笑)
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