『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』を読みました
昨日(2022年4月7日)『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』という本を読みました。著者の大野和基さんが台湾のデジタル担当大臣であるオードリー・タンさんに英語でインタビューされた内容をまとめられたものです。
個人の意見を尊重し、信頼するオードリー・タンさんの哲学に感銘を受けました。例えば、台湾には国民の請願をインターネット上で受理する仕組があります。請願から60日以内に5,000人が賛同すれば、行政の所轄機関が取り上げ、2か月以内に書面で回答します。
関連ウェブサイト:首頁-公共政策網路參與平臺
参考ウェブサイト(1):台湾行政プラットフォーム「ジョイン」の衝撃 ~なぜ国民と行政のコミュニケーションは活性化するのか~ | 柏村 祐 | 第一生命経済研究所
外務省によれば、台湾の人口は約2,360万人(2020年2月)。請願が取り上げられるに必要な5,000人は、人口の0.021%。山口県下松市に当てはめると、人口約57,000人(2021年12月)なので、比例計算すると、12人。市内で12人が賛同すれば、請願を審議してもらえる計算になります。
参考ウェブサイト(2):台湾基礎データ|外務省
参考ウェブサイト(3):山口県下松市/年次別世帯人口
ネットなのでいつでもどこでも請願できて、みんなの知恵を集めることができて、ルールが明確で、審議の過程に透明性があり、わたしはオモシロイと思います。
『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』には、投票する人が比重をつけて複数を選択することを可能にするクアドラティック・ボーティング(quadratic voting)という投票方法も紹介されています。アタマがアチコチ刺激を受けました。
さて、わたしは1年間で英文雑誌のTIMEも含めて100冊の本を読むプロジェクトを勝手に行っていますが、『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』が今年(2022年)の26冊目になりました。
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