Context is everything.
昨日(2021年1月19日)のブログで、先日(1月16日)実施された大学入学共通テストの英語のリーディング問題を解くのに苦労して、その原因の一つは場面設定が10通りあるからだ、と書きました。それで思い出すのが、
Context is everything.
という言葉です。
わたしが昨年(2020年)10月に聴いたポッドキャストで、Mary Louise Kelly さんがおっしゃった言葉です。
ポッドキャストへのリンク:Mary Louise Kelly: How A Veteran Radio Journalist Adapts To Hearing Loss : NPR
Mary Louise Kelly さんはアメリカの公共ラジオ放送 National Public Radio (NPR) の All Things Considered という番組でホストを務めています。実は、Mary Louise Kelly さんは聴覚障害があって、音がよく聞こえないそうです。わたしは「えっ?」と驚きました。番組では出演者にインタビューをして、相手の発言に反応しなくてはならないからです。困難な状況でも仕事ができるのは「コンテクストが全てだ」からだとおっしゃっていました。
番組リンク:All Things Considered : NPR
「コンテクスト(context)」とは「文脈、前後関係」という意味です。つまり、音がよく聞こえないのにも関わらず Mary Louise Kelly さんが全国放送のラジオ番組でインタビューの仕事ができるのは、場面設定がしっかりしていて、何のことを話しているか的確に把握しているからです。
話題を共通テストのリーディング問題に戻すと、80分間で10通りの場面設定があるので、言い換えれば、80分間で10通りのコンテクストに思考の波長を合わせなければならない。わたしのアタマには、他人の会話に割り込んで話を合わせたり、少し大げさですが、動いている電車に飛び乗ったりするイメージが思い浮かびます。
それを試すということは、どういう能力を測定するテストなのか? ということについて、わたしはもう少し考えてみようと思っています。
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