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語学は時間がかかる

語学は時間がかかる

日本の宇宙開発・ロケット開発の先駆者である糸川英夫先生が書かれた『糸川英夫の入試突破作戦』という本を先日(2020年10月13日)読みました。この本で印象に残った箇所があります。ナルホドソウナノカと思ったのです。

糸川先生は「英語の成績を上げるために」という章で、以下のように述べておられます。

英語や、国語は生活内容が伴っているから、つまり、超経験的でなくて、経験的な内容をもっているから、どうしても、年数がかかる。人生の経験内容がないと、言葉の背景になるもの自体が理解できないからである。だから、国語も、英語も、短期決戦はムリである。(p.162)

ここで、言葉の背景について考えるために、連想ゲームをしてみましょう。わたしが作った問題です。

田中角栄、川端康成、富士山、札幌、結晶、スキー、白と言えば、何でしょう?

なぜ田中角栄元首相がヒントになるのでしょう? 田中角栄と言えば、新潟。新潟と言えば、■。【以下、■には正解の漢字が入ります】

川端康成は『■国』。富士山は今年(2020年)は9月28日に初冠■。札幌は■まつり。■の結晶。スキーと言えば、■。色は白。

【次の段落に解答があります】




上記の連想ゲームの正解は「雪」です。ところが、住んでいる地域によっては雪を一度も体験したことがないという方もいらっしゃる。また、雪の経験も積雪量によって全く異なってきます。

山口県生まれのわたしには「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった」と言われても、今ひとつピンとこないわけです。

単語一つを取ってもこのように体験に幅があり、想起するものもさまざまです。これが文章になると、共感したり感情移入したりするには、受け止める側の経験がさらに重要になるわけです。

大学入試の英語の問題であれば、環境、心理、哲学、経済、医療、健康、言語、文化、科学技術といった分野から唐突に出題されて、しばしば「これってどういうこと?」となるわけです。

ですから、英語の読解力を上げるには、多読によって経験値を上げるのが必須なわけです。直接の体験がなくても、読んだことがある内容であれば、想像しやすい。

という考えのもと、うめじ英語塾では、大学入試問題の多読を中心にトレーニングをしています。単語や熟語を覚えるのはアタリマエで、さらにステップアップするためのトレーニングです。

語学は時間がかかります。うめじ英語塾に興味のある高校生の皆さんは、ぜひ早目に入塾されることをオススメします。一緒にがんばりましょう。