全てを教えるのはムリ?
アメリカ人の著述家であるWilliam Arthur Wardが”The great teacher inspires.”と述べています。「偉大な教師は、生徒の心に火をつける」と訳されているようです。
参考:http://www.pol.geophys.tohoku.ac.jp/~hanawa/ori/contents/105.html
The mediocre teacher tells.
The good teacher explains.
The superior teacher demonstrates.
The great teacher inspires.
By William Arthur Ward
さて、わたしの考えですが、高校生に英語を教える際に、tell (話す)やexplain (説明する)だけでは結果が出せません。理由は簡単で、学習内容が膨大なので、大学入試という締切までに、教員/講師が全てを教えるのは不可能だからです。そこで重要になるのが、生徒様が、保護者様/教員/講師が見ていないところで、独力で英語学習をするということです。
また、クラスの人数が多い(例えば、20人以上)場合、それなりに学力差も発生し、教員/講師が懸命に説明しても、ある生徒様にとっては既知の内容でムダ、また、別の生徒様にとってはその説明を理解するのに前提となる知識がなくてムリということになります。
ですから、わたしは、自分が教える際は、説明は最小限にして、生徒様に質問されたら答えるというスタイルが好みです。痛いところを治し、痒(かゆ)いところを掻(か)くスタイルです。その方が効率もいいし、効果も上がると思うからです。
「講師がかっこ良くマーカーをもってホワイトボードに説明を書きまくる。そして、生徒様が真剣な眼差(まなざ)しでそれをノートに書き写す」というのも、両者ともやった気になるので、たまには必要かもしれません(笑)。また、前述のとおり、高校での学習内容は膨大なので、説明しようと思えば、内容には事欠(ことか)きません。
でも、わたしは「生徒様の心に火をつける」ことをめざしたい。
生徒様には「英語って楽じゃないけど楽しい」「ハードだけどやりがいがある」「志望校に合格したけど、続けてやってみたい」と思っていただきたい。そうすれば、生徒様は、誰も見ていないところでも英語を楽習し、その結果、さらに高い目標に一歩一歩近づくことができるのです。
追伸 華陵高校でも、英語ができるようになった生徒のみなさんは、学校の授業に加え、独りでも英語の勉強をしていたと思います。また、卒業後も英語を続けてくれている生徒のみなさん、道はどこまでも続きますが、楽しみながら一緒にがんばりましょう。拍手!
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