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AIがあるのになぜ英語を学ぶのか、考えてみた

AIがあるのになぜ英語を学ぶのか、考えてみた

先日、4月24日(水)、朝起きてメールを開くと、大学時代の友人からメッセージが届いていました。

わたしは大学ではEnglish Speaking Society (ESS)というサークルに入っていたのですが、その時の同期の仲間です。現在、その友人は民間の会社でバリバリ頑張っているのですが、わたしが開業するというのを知って、真夜中に、いろんな角度からアドバイスを書いてくれていました。本当にありがたいです。

メールでやり取りする中で、うめじ英語塾で教える対象の生徒様の話にもなったのですが、そこから話が少し発展し、「ホームページやチラシでシェアしてみては?」とその友人が提案してくれたので、以下にメールのやり取りを抜粋して再掲させていただきます。

うめじ英語塾(わたし)

現段階では、うめじ英語塾は英検準1級を取れるぐらいの本当に実力のある高校生にしぼって、多くの塾や学校では扱えないようなターヘル・アナトミア・レベルの英文をじゃんじゃん読むという作戦を考えています。

今まで勤めていた華陵高校でも、結果を出すことにこだわり、世界で一つだけの自分で作った教材を使って授業で生徒をぶち鍛え、さらに課外授業では高校1年生のときから大学入試レベルの英文をどんどん読ませるというやり方で、生徒もわたしも、楽しく充実感のある日々が送れたような気がします。なお、この課外は、内容がハードなため、生き残るのは屈強無敵のスパルタ軍です。

バリバリの友人

英語を取り巻く環境は近年大きく変わりつつありますよね。AI技術によって8割くらいの精度で自動翻訳できるようになり、どらえもんの翻訳こんにゃくはすぐそこです。

そのような時代に子どもたちが英語を学び、原書が読めるような力が必要とされるのは受験のため?将来のため?でしょうか。自分も子どもがいるのでシンプルに伺いたい質問です。

受験レベルを越えた飛び抜けた英語力をつけた子どもたちにはそのあと将来どのような可能性が開けるのでしょうか。そのあたりも高校教員だったうめじさんが示すことができる領域になるかもしれませんね。

うめじ英語塾(わたし)

わたしの考えですが、日常会話の大部分はわざわざ英語の勉強をしなくてもAI技術によって解決できると思います。Gmailでも返信内容の予測をして、提案してくれる機能があって、便利ですよね。

また、英語の学習時間はコストなので、日本人の子どもたちがその時間を他のことに使えたら、そのほうが人生の限られた時間の使い方としては賢い選択です。とある英語圏の国は「英語は楽しいよ。英語がないと困るよ」というメッセージを世界中に流布して、自分たちが外国語を勉強する無駄な時間を省き、非英語圏の子どもたちには学習上のハンデを負わせているんじゃないかと疑いたくなります。←断定はしていませんよ(笑)。

加えて、英語でネイティブ・スピーカーと勝負するとなると、こちらが一発パンチを出したら、向こうは十倍ぐらい殴り返してくるので、結構たいへんです。

ですから、やるのであれば、徹底的にやならいと。ネイティブが「降参します。許してください」って言うぐらいやらないと、下手に勝負するとキケンです(笑)。

それでは、英語学習の価値ですが、英語を学習することで、じっくりものを考える力がつくと思います。なんせ英語は日本語話者にとって最も学習困難な言語の一つ(下のリンクは英語話者から見た外国語の難しさ)なので、倒されても諦めず立ち上がるゾンビのような忍耐力と相手が何を伝えたいのか、ああでもないこうでもないと、深く考える思考力が身につきます。

https://www.effectivelanguagelearning.com/language-guide/language-difficulty

AIの自動翻訳に話を戻すと、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の著者 新井紀子 先生によれば、コンピュータはその名の通り単に足し算と掛け算をしているだけだそうです。つまり、自動翻訳の正体とは、「人間がそれを見て翻訳ができていると錯覚している」だけという趣旨のことが書いてありました。と、思います。

だから相手の気持ちを慮(おもんぱか)って意思伝達することは人間にしかできません。そんな力をつけることができる場面の一つが英語学習なのではないかなあと思います。

その関連で、暇なんでとりとめもなく書きますが、昨年(2018年)の授業でMilwaukee bus driver helps homeless passengerというニュースを教材にして、生徒とシェアし、そのバスの運転手Natalie Barnesさんにメッセージを書くという課題を出しました。授業で強制的に書かせたメッセージを送るのは相手に対して失礼なので、「本当に送りたい」という選択肢を設け、「本当に送りたい」を選んだ生徒の手書きのメッセージをスキャンして、実際にMilwaukeeの交通局(MCTS)にメールで送ったんです。バス会社からお返事もいただきましたよ。

https://abcnews.go.com/US/milwaukee-bus-driver-helps-homeless-passenger-bite-eat/story?id=59327971

こういうちょっとした思い遣りの行為は、人間同士だからできるんじゃないかなと思います。

英語で発信したことが相手に伝わる喜びは、英語学習の醍醐味・楽しさだと思います。

うめじ英語塾は民間になるので、倒産しないようにお金もじゃんじゃん儲けなければいけませんが(笑)、生徒様にそういう楽しさを伝えることができたら、将来、塾を離れても独りで習していただけると思うので、お金よりも遥(はる)かにありがたいです。