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一を聞いて十を知る

一を聞いて十を知る

「一を聞いて十を知る」という言葉があるが、「5行読んで何の話かわかる」人もいる。わたしの妻である。

先週の文化の日(2025年11月3日)、わたしが英語の大学入試問題を見ながら単語リストを作ろうとしていると、「この話、知ってる」という人がいた。わたしの妻である。

「えっ?!」とわたし。
「知らんの?」とわたしの妻。
「なんでわかるん?」とわたし。

そのとき見ていたのは長崎大学の入試問題(2025年2月25日実施)で、小説が題材になっていた。クリスマス前の場面設定で、最初の5行に「Jo, Meg, Amy, Beth」という4人の名前が出てくる。わたしがさて読むぞ、と思っていると、わたしの妻が「この話、読んだことある」とおっしゃる。

えっ?!

『若草物語』という小説らしい。調べてみると、わたしは5年前(2020年6月27日)に映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を観て、ブログにも書いていた。すっかり記憶から抜け落ちていたのだが…。

やれやれ。

ちなみに、原題はてっきり Little Girls だと思ったら、正しくは Little Women。著者は『嵐が丘』を書いた人かと思ったら、アメリカ人のルイーザ・メイ・オルコットで、『嵐が丘』を書いたのは、イギリス人のエミリー・ブロンテ。どちらも女性という点を除くと、全然違う!

わたしは名前を覚えるのが実に苦手で、つい先日も英文雑誌のTIMEStranger Things というテレビ番組に関する記事を読んで、名前が雪崩のように出てきて、しかも役者さんの名前と登場人物の名前が混ざり合い、大変な目に遭ったばかりなのだが…。

実は、高橋源一郎さんの『誰でも、みんな知っている これは、アレだな』を読んで、ちょうど『若草物語』の話が出てきた(p.154)ので、わたしの妻との先週のやり取りを思い出し、このブログを書いている。

ついでに言えば、その高橋源一郎さんの本も、わたしの妻のほうが先に読んでいて、「面白いから読んだら?」とすすめられたので読んでいる。

つまり、これは、アレだ。お釈迦様の手のひらの上で右往左往している猿――そう、孫悟空のような心持ちである。