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『小学校英語のジレンマ』を読みました

『小学校英語のジレンマ』を読みました

一昨日(2022年10月20日)『小学校英語のジレンマ』という本を読みました。著者は関西学院大学准教授の寺沢てらさわ拓敬たくのりさんです。先日(10月5日)読んだ『翻訳はめぐる』で寺沢さんの別の著書が紹介されていたので、関連で『小学校英語のジレンマ』を下松市立図書館で借りて読んでみました。

ご参考までに、日本の小学校では2020年4月から英語が教科化され、5・6年生で週2時間教えられています。 同時に、3・4年生で外国語活動として週1時間の授業が始まりました。

『小学校英語のジレンマ』は、小学校英語が現状に至った歴史的背景や社会的な背景を教育政策・制度という観点から考察しています。小学校で英語を教える効果をデータを使って検証するとともに、小学校の先生方の負担増やグローバル化への対応といった課題を解決できる仕組になっているのかを問う内容です。

この本を読んで最も印象に残った1文は

結局、非英語圏で習得の成否を左右する最重要要因は接触量であり、これに比べると学習開始年齢の重要性はかなり低い。
『小学校英語のジレンマ』(p.28)

です。小学校で英語を教える必要性について「英語学習はできるだけ早く始めるのがいい」という理由付けがしばしばなされますが、日常生活で英語を使わない日本のような国では、英語学習をいつ始めたかより、英語にどれだけ接したかが習得のカギを握るということです。

裏を返せば、早く始めてもちょっとやっただけでは英語は習得できないという意味で、習得をめざすならまとまった学習量が必須です。ポジティブに考えると、少しぐらいスタートが遅くても、量をこなせば英語は習得できるということです。

さて、わたしは1年間で英文雑誌のTIMEも含めて100冊の本を読むプロジェクトを勝手に行っていますが、『小学校英語のジレンマ』が今年(2022年)の77冊目になりました。10月下旬になったので、もう少しペースを上げようと思います。

本日(10月22日)も積極的な氣持ちでがんばります!(笑)