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Don’t Reinvent the Wheel

Don’t Reinvent the Wheel

うめじ英語塾のブログですが、いきなり数学の問題です。

x + y =-6、xy = 7 のとき、x と y の値を求めなさい。

要するに、足すと-6、掛けると 7 になる数字を求めよ、という問題です。

日本の宇宙開発・ロケット開発の先駆者である糸川英夫先生が書かれた『糸川英夫の入試突破作戦』という本で先日(2020年10月13日)出くわした問題(p.203)です。

わたしはこの本を初めて読んだのは高校1年生のときだったので、もしかしたら一瞬で解いたかもしれない問題です。でも、今回は時間がかかりました。

以下、わたしの思考プロセスです。笑わないで……いや、笑ってください(笑)。

掛けて「正の数」ということは「正の数、正の数」または「負の数、負の数」の組み合わせだ。足して「負の数」ということは「負の数、負の数」だ。ここまではアタマの中でできました。掛けて 7 になる負の整数は -1, -7 しかないので、足したら -8 になってしまう。

それなら式を書いてみよう。

さて、ここまでは自力でできたのですが、後が続きません。最後の式は因数分解できないからです。ブログを書くにあたって「因数分解とは何ぞや」と確認のためにググっています(汗)。

これって、キレイな数字にならんじゃないか、と思っていると、ムカシ習った「カイノコウシキ」という言葉が天から降ってきました。別名「解の公式」というやつです。これもググって、問題解決!

解答は「マイナス 3 プラスルート 2」と「マイナス 3 マイナスルート 2」でした。足したら-6、掛けたら 7 になります。オメデトウ!

でも、公式を使わずに、わたしのアタマで考えていたら一生かかるところでした。アブナイアブナイ(汗)。こんなことを入試でやっていたら、すぐにゲームオーバーです。数学は暗記科目だと思いました。

学習には暗記が伴い、覚えないで「解の公式」やら「ビタゴラスの定理」やらを試行錯誤をしながら一つずつ発見していたら、わたしのような凡人はそれだけで一生が何回も終わってしまいます(笑)。三角形の面積だって、自分で考えていたら…

英語ではこういう状況を

Don’t reinvent the wheel.
車輪を再発明するな

と言います。「温故知新」とも言えます。新しい一歩を踏み出すには、先人の残してくれた業績の研究が欠かせません。知識の蓄積があるから、新しいことが考えられる。

話が糸川先生の著書に戻りますが、糸川先生は次のように書いておられます。

考えるということ、研究するということ、創造的活動というものは、本来、既成事実の間に新しい「組合せ」を研究することだと思う。(p.16)

英語学習だったらどういう側面でこのことが当てはまるかなあ? と、考えているところです。例えば、基本例文の暗記は必須な気がします。他には…